仙腸関節炎は、炎症や筋肉の緊張が深部にあるため、鍼灸治療がとても有効です。
鍼灸では、体の内側から血流と神経の働きを整え、炎症の軽減と筋肉の緩和を促します。
仙腸関節炎に対してよく用いられる経穴(ツボ)には、
志室(ししつ) … 腰の筋肉の緊張を和らげる
環跳(かんちょう) … お尻の深部の血流を改善
殷門(いんもん) … 太ももの裏の張りを取る
承扶(しょうふ) … 坐骨周辺の痛みを軽減
次髎(じりょう)・中髎(ちゅうりょう) … 仙骨部の炎症を鎮める
といったポイントが挙げられます。
これらの経穴に鍼を打つことで、**仙腸関節周囲の深部筋肉(多裂筋・梨状筋など)**の緊張をやわらげ、痛みを根本から改善していきます。
お灸を併用することで血流をさらに促し、冷えやこわばりの改善にもつながります。
鍼灸治療は、薬に頼らず自然な回復力を引き出せるため、慢性的な腰痛や再発予防にも非常に効果的です。